すごく乱暴にいうと、福島に関するものは、両端にスポットが当てられやすい。
いや、福島に限らず、たいていの物事は、両端に、両極に、スポットが当てられやすい。
ひどい被害、未曾有の事態、深刻な問題。
そして、進む復興、未来への希望、前進。
当たり前のことだけれど、その両方についてのことが取材され、知らされていくことは、まったくまっとうなことだ。
そこにスポットは当たるべきだと思う。
けれども、どちらともいえない、真ん中の部分、深い悲しみと、くったくのない笑顔の間に、福島県に暮らす多くの人々の日常、
あえてことばにするならば、少しずつ溜まっていく疲れのようなものがあるのではないかとぼくは感じていた。
「岩瀬病院は3.11のとき、奇跡のような状況で頑張りました。
今、だれからも評価されず、見えない低線量の放射能にぎりぎり心を使い、疲弊しています。」
福島の人は我慢ができすぎます。
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管理人:icchou
非常勤講師